目次
長時間労働と会議
長時間労働は健康に悪影響をもたらし、脳卒中や心筋梗塞と言った病気のリスクが上がることが分かっています。
長時間労働の原因は様々ですが、コロナ渦以降、在宅勤務が増えたのを機に、オンラインでの会議が増えてきたことが報告されています。
マイクロソフトの調査によると、2020年2月以降、職場で行われるMicrosoft Teamsのミーティングや通話は、週あたり3回増え、トータルの時間では約2倍も増えているとのことです。
人によっては、オンラインミーティングだけで毎週8時間近く、つまり1日の勤務時間を費やしているようです。
さらに、2023年2月から3月にかけて、世界中の31,000人の労働者を対象に行われたマイクロソフトのアンケート調査によると、生産性を損なう原因の第1位は非効率的な会議、第3位は会議の数が多すぎることと報告されています。
私も、職場でZoomやTeamsが普及して以降、簡単に社内の遠方のメンバーとつながることができるようになった反面、オンライン会議の数が増えてきているのを実感しています。
重要かつ必要な会議もある一方で、自分で資料を読めば分かるような内容を誰かが口頭で説明するだけの会議も少なくなく、意見や質問を述べて双方向で議論や相談をする会議ではないただの報告会議になっているものもあります。
ほかにも、議題やゴールが明確ではない会議、話が長い人が一方的に喋って終わる会議など、非効率的な会議に参加した経験のある人も多いのではないでしょうか。
こうした非効率的な会議を減らす、なくしていくことは長時間労働の削減や労働者のモチベーション低下の予防につながると考えられます。
非効率的な会議を減らす方法
非効率的な会議を減らす方法としては、以下のものが挙げられます。
会議の時間を短めに設定する、会議を行う時間帯を限定する
会議の時間を長く設定することで、参加者が時間があるから長めに話しても良い、無駄な時間があっても良いと考えてしまう可能性があるので、時間をなるべく短めに設定することが必要です。
また、長時間の会議は参加者の集中力を削いでしまうデメリットもあります。
1つの会議は30分~1時間程度にして、長めに会議を行わなければいけない時は必ず30分~1時間に1回は休憩をはさむことが勧められます。
さらに、会議が早朝や深夜に行われると、人によっては眠気や疲労で集中力が上がらない可能性があるので、なるべく日中の集中力が保てる時間帯に行うのが良いでしょう。
非同期コミュニケーションツールを積極的に使う
会議はリアルタイムで参加者が情報や意見を交換する場なので同期コミュニケーションと呼び、各々が別々の時間帯に好きなタイミングで情報や意見を交換する場を提供するのが非同期コミュニケーションツールです。
非同期コミュニケーションツールには、Teams、slack、Google formsなどがあります。
これらを使うことで、非同期的に資料を読み込んだり、意見や相談を行って会議の時間を減らすことができます。
また、毎日の進捗確認を行いたい場合は、会議の代わりに、各自が取り組んでいること、プロジェクトの重要な最新情報、進捗などについて、最新情報を投稿するよう求めるメッセージを送信して、内容を見て個人のフォローアップを行うという方法があります。
会議への参加の選択権を持つ
ある人には必要であっても、ほかの人にとっては無駄な会議というものがあります。
管理職が会議に参加するかどうかを各人で決める選択権を与えることで、こうした無駄な会議への参加を減らすことができます。
仕事を見直したいとき、何かを明確にしたいとき、検証したいとき、チーム内で仕事を分配する時に必要なメンバーを集めて会議をすることで、有効な会議を開くことができます。
録画した動画を利用する
資料を読むだけでは理解が進まないので人の解説を聞きたいと思う場合があると思いますが、それを決まった時間の会議で聞くのではなく、録画されたものを自分のタイミングで聞くことで効率的に仕事ができます。
以上、簡単ですが、在宅勤務で会議が増える一方で非効率的な会議を減らす必要があることと、その非効率的な会議を減らす方法について解説しました。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
https://www.microsoft.com/en-us/worklab/work-trend-index/will-ai-fix-work
https://hbr.org/2022/03/dear-manager-youre-holding-too-many-meetings