掃除、整理整頓は心に良い影響を与える

今回は掃除、整理整頓についての記事です。
掃除や整理整頓は誰でも当たり前のように行っていますが、人によって掃除や整理整頓が好きな人とそうでない人がいます。

私はどちらかと言えば、掃除や整理整頓が好きではないタイプでしたが、ここ最近、掃除や整理整頓の重要性に気づき、なるべく日々の掃除・整理整頓を心がけるようにしています。

掃除、整理整頓が心にも良い影響を与えるということについて、いくつか情報を紹介していきたいと思います。

・ストレス改善に役立つ

掃除や整理整頓をすれば、身の回りは綺麗になって、快適な環境となります。
当たり前ですが、汚くて散らかった環境よりも、綺麗で整った環境の方が過ごしやすく、ストレスもかかりません。

No Place Like Home: Home Tours Correlate With Daily Patterns of Mood and Cortisol - Darby E. Saxbe, Rena Repetti, 2010 (sagepub.com)

60名の共働きの家の女性を対象にしたこちらの研究では、自分の家を「散らかった状態」、「やるべきタスクが多い」と表現する女性は、自分の家を「安らかである」、「癒しがある」と表現する女性よりも疲れやすく、抑うつ状態になりやすいと報告されています。(これはあくまで相関関係を示した研究なので、疲れやすく、抑うつ状態になりやすい人の方が、家が散らかりやすい、または家が散らかっているというネガティブな側面に意識が向きやすい、ということも考えられますが)

また、家が散らかっていたり、雑然としている女性は、ストレスがかかる時に多く分泌されるホルモンであるコルチゾールの分泌レベルが高いことが確認されました。

・集中力を高める

脳にとって、散らかった状態は、やり残したタスクが目の前に広がっていることを意味するので、人によっては強いストレスになりますし、何か作業や仕事をする際の集中力を阻害する要因にもなります。

Interactions of Top-Down and Bottom-Up Mechanisms in Human Visual Cortex | Journal of Neuroscience (jneurosci.org)

実際、こちらの論文によると、整理整頓された環境の方が気が散らず、生産性が上がり、情報処理能力も高くなることが報告されています。

・コントロールする感覚をもたらしてくれる

人生がどうにもならないように感じたり、不安に悩んだりした時、掃除や整理整頓は自分の人生をコントロールする手段になり得ます。というのは、掃除は自分の環境をコントロールする感覚をもたらしてくれるからです。

生活の中で、何もかもコントロールできないという感覚に満たされてしまうと、不安が高まってしまう恐れがあります。実際、仕事や家庭で自分のやったことが成果を生まず、何の影響ももたらすことができない状態で、更にこれから予測のできない出来事が次々と降りかかってくるという状況になれば、誰もが不安を抱いて、強いストレスを感じるようになります。

掃除、整理整頓をすることで、少なくても自分の身の回りの環境はある程度整えることができるので、環境をコントロールする実感が得られ、不安を和らげるのに役立ちます。

Sense of Control Predicts Depressive and Anxious Symptoms Across the Transition to Parenthood - PMC (nih.gov)

こちらは子育て1年目の夫婦153名を対象に、コントロール感と抑うつ・不安症状との関係を調べた研究です。

この研究によると、コントロールできているという感覚はメンタルを保護する機能があり、コントロールできている実感が強いほど、夫婦の心理的苦痛が低くなることが予測され、時間と共にコントロールできている感覚が高まるほど、抑うつ気分と不安の減少が予測されたと報告されています。

・片づけは大事

掃除、整理整頓をする際は、不要な物を片づけることも大事になってきます。

片づけ法の書籍は数多く出版されていますが、何と言っても有名なのは近藤麻理恵さんの、コンマリメソッドが書かれたこちらの本でしょう。

私もこの本を参考にして、家の中の片づけを行っています。
たかが片づけと侮るべからずで、片づけのやり方を工夫するだけで生活の質が大分違ってくるということが、実際にやってみて分かります。


私の個人的な感想ですが、片づけをする際は、なるべく視界に多くの物が入らないようにすることが大事であると共に、収納して目につかない所に置いておく物でも不要な物はできるだけ減らした方が良いと思います。

本当は不要であるけれど、捨てるのに手間がかかるなどの理由で物を収納して視界に入らないようにしても、そうした不要な物が家の中にたくさん収納されていれば、頭のどこかで本当は捨てなければならないけれど、とりあえず収納して放置しているという記憶が残ります。

これは大袈裟な言い方になってしまいますが、清算しなければならない過去の記憶を引きずっているようなものです。
今の現実にしっかり向き合うためにも、そういう記憶はなるべく減らした方が良いですから、不要な物は家の中に収納して置くのではなく譲渡したり捨ててしまうことがお勧めです。

以上、掃除、整理整頓の良い効果についてと、片づけについての記事でした。
掃除や整理整頓はやってみればすぐにその効果を実感できるものですから、生活をより良いものにするために積極的に行うことをお勧めします。

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

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