ストレス解消について、世の中には様々な本や動画、ツールが出回っていますが、何かを大いに楽しむことができれば大抵のストレスは吹き飛んでしまうことは皆さんも経験あるかと思います。
しかし、何かを大いに楽しむということをすぐにできれば良いのですが、人によってすぐに楽しみを見つけることができる人とできない人がいます。
子どもの頃であれば、まだ知らないことが多くて、新鮮な驚きや興味に満ちた生活を送ることができますし、ちょっとした物や場所で遊ぶことが簡単にできたかと思います。
しかし、大人になると様々なことを楽しめる純粋な心が色あせていき、生活の中で楽しみが見出せないことが増えてきます。
人によっては、大人になっても仕事や勉強、あるいは何らかの趣味やスポーツなどに大いなる楽しみを見出して、いつも楽しそうにしている人もいるかも知れません。
そういう人はストレスをため込むことも多くないでしょうし、わざわざストレス解消の方法を求めることもしないでしょう。
ですが、なかなかそうできない人も多いのではないかと思います。
誰もが生活の中で多かれ少なかれ楽しいことは経験しているはずですが、それが日常のストレスを打ち消すほどではなく、日ごろからストレスが強い場合は、ストレスが溜まっていく一方のことがあります。
そういう場合、どうしたらストレスを吹き飛ばすほどの大いなる楽しみを見出すことができるのでしょうか。
いつもエネルギッシュで活発な人でないと何かに夢中になって楽しむことはできないのでしょうか。
あるいはこれまでに培った才能やスキルによって何か1つのことに専念できるのであり、そうでない場合は趣味やスポーツなどで大きな楽しみを経験することはできないのでしょうか。
楽しみというのは、本来その人の性格やスキルなどに大きく左右されるものではないと私は思います。
たとえ、仕事や学問、趣味やスポーツなどに打ち込めなくても、日々の生活で楽しめることは大人になってからでもいくらでもあるはずです。
山や海、公園などの自然に触れる、早起きをして朝日を拝む、知らない街を散歩する、旅行に行く、料理をする、整理整頓をする、家族や友人らとの会話を楽しむ、お風呂に入る、寝る、等々、スマホやPCに頼らなくても、日常生活のちょっとしたことで楽しむ機会はいくらでもあります。
日常のちょっとしたことで楽しみを見いだせれば、それだけでも生活に楽しみが増えてストレスも減ってきます。
しかし、普段からネガティブな感情や思考が多いとそれが難しくなってきます。
ネガティブな感情や思考の内容というのは人それぞれで、感情や思考が生まれてくる原因も様々です。
性格的なもの、生活習慣によるもの、人間関係によるもの、仕事や家庭の事情によるもの、人生における何らかの大きな出来事によるもの、病気によるもの、多種多様であると思います。
ネガティブな感情や思考は誰もが持つものですから、それを持つこと自体は悪いことでも何でもなく、また生存のためには楽観的な感情や思考だけでは逆に危険です。
いつでも自分は大丈夫と思って危険を顧みず行動していると、いつか大きな災難や事故に巻き込まれてしまいます。
ネガティブな感情や思考そのものを敵対視してしまうと苦しくなり、いくらネガティブな感情や思考を減らしたいと頑張っても、それらは簡単には消えてくれません。
感情や思考は生まれては消えていくものなので、そのまま、あるがままにしておくことがまず前提として大切になってきます。
自分の中にネガティブな思考や感情があることに否定的であればあるほど、ネガティブな感情や思考はさらに強くなってしまいます。
ですから、そこはそのままにしておくことが賢明です。
次にどうすべきか、ということについてですが、ここでは私から何が最善であるかと述べることは出来ません。
正解は人それぞれ異なってくるからです。
私自身はこの場でそこにコミットすることは出来ません。
ここまで書いておいて無責任なと思われるかも知れませんが、本当に万人に共通する確固たる正解はないと思っています。
強いて挙げるとすれば、私は日ごろからヴィパッサナー瞑想という瞑想を行っていますが、これが1つの方法になると考えます。
ただ、万人に適する方法とは言えませんし、安易に勧めることはできません。
なぜなら、これはネガティブな感情や思考そのものに直面することがあり、その覚悟がないままだと後に大変な思いをする可能性があるからです。(人にもよるので絶対そうだとは言えませんが)
また、ネガティブな感情や思考を克服すること自体が目的ではなく、いわば真実を見つけることがヴィパッサナー瞑想の目的になります。
もし興味があって始めたいと思われる方は必ず信頼できる指導者や団体を見つけて、そこの指示に従って瞑想を行ってください。
もう少しマイルドな方法を挙げるとするならば、予防医学にも関わっている立場からすると、近年、体の中の腸内環境や炎症が脳や気分面にも影響を与えていることが様々な研究で報告されていることから、ネガティブな感情や思考が多い場合は、腸内環境や炎症を改善するために生活習慣をより健康的なものに変えることをお勧めします。
生活習慣を健康的なものにしてどれだけ効果が出るかは個人によって異なると思いますが、やってみる価値はあると思います。
食事、運動、睡眠、環境、仕事、家庭、人間関係、飲酒、喫煙、スマホやPCの使用時間など、こうしたものを見直すことで健康状態が変わってきます。
生活習慣を変えるほどの余力や気力がない場合は、余裕ができる時期を待つか、まずはなるべく休養を多めに取ることが良いと思います。
最初の話に戻りますが、世の中には日常ですぐに楽しみを見出せる人もいれば、見出せない人もいますが、上記で書いたような日常の何気ないことにも楽しみを見出すことは誰もが多かれ少なかれ可能だと思います。
良ければスマホやPC、TVやゲーム、SNSなどから一旦離れて、今目の前にあるものにも楽しみを見出すことを知ってもらえたらと思います。
日ごろ楽しみを見出せない人でも、きっと生活の中で楽しみが増えてくると思います。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。